コンセプト
「死ってなんだろう・・・?」
「死ってなんだろう?」
この疑問にぶつからない人はおそらくいません。
死のとらえ方は現代では自由です。
「死んだらすべてが無になる」
「死のことを考えるより、生きることを考える方が大切」
「死後、魂は風のようになって、自由にあたりを飛び回る」
街角で聞いてみたのなら、皆さん様々な答えを返してくれることでしょう。
かつて宗教や文化、物語や神話などによって、語られていた死。そして死後の世界。
戦後、日本は経済的活動を最優先させるため、「生きるために必要なもの」を選びとり
「生きるために不要なもの」を切り捨て、ここまで進んできたように見えます。
そして、「生きるために不要なもの」のなかに、
いつの間にか死すらも仲間入りしてしまったような気がします。
けれど死とは、生と同じく大きな力なのです。
コインの裏表のように。
生と死はふたつでひとつ。
生とは、産み、増やし、育てることをもたらす力。
また死とは、手放し、解放し、終わらせていくことをもたらす力。
このふたつの力は、本来、どちらかが欠けては成り立たない相補的な関係なのです。
現代に生きる私たちは、「生きる力」に目を向け過ぎているために、
「死の力」を見失っているのではないでしょうか…?
「死」の本質とは「変わること」なのです。
私たちが変わることを拒むとき、死とは恐ろしい恐怖の根源と化してしまいます。
しかし私たちが、より大きな自分に開かれ、今の自分を超えたものへと変わりたいと望むなら、
死は新しい生き方へと変化するための大きな扉となるのです。
「最高の人生の終わりを迎えよう会とは?」
医師、終末カウンセラー、僧侶、薬剤師、催眠療法士などそれぞれの立場で活動する私たちですが、その共通点は「死について考える現場にいる」ということです。
そして私たちの意図は
「できるだけ多くの人が最高の人生の終わりを迎えられるようサポートすること」。
死とは苦痛を伴うものです。
死を迎える本人の肉体的、精神的な痛み。そして回りの家族たちの心の痛み。
現代では医療の発達と共に、肉体的な痛みや苦痛に関しては、大きく軽減されてきました。
そして終末カウンセリングなどにより、死に対する精神的な苦痛に関しても、
様々なアプローチがなされています。
また死後に関しても、死後の研究における科学的なアプローチから、宗教的なアプローチまで
それぞれの考え方や信念を自由に貫ける時代にあり、
残された家族の心の痛みに対して、それぞれのケアが用意されていると言えるでしょう。
ここに挙げたような、それぞれの分野に関して、私たちが何か新しい提案をしたい、
というわけではありません。
私たちが「最高の人生の終わりを迎えよう会」でとりあげたいことは
「実際の死に至るまでの生き方」なのです。
普段は「生きること」に焦点を当て続けている私たちですが、
「死ぬこと」を見据えたときに、誰でも心に沸き上がってくる思いがあります。
「本当に私たちが、やりたいことは何なのか…?」
最高の死とは、あなたの人生を生ききったその瞬間にやってくる最高の祝福。
それを私たちは提案させていただきたいのです。